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  • 相談所物語

2020.06.20

借入金は返したのに、抵当権が付いたまま放置した為、現金化できなかった・・・話【NO.131】

 信夫(仮称)は、あるサラリーマン金融から借り入れし、
10年前返済した。
 借入れを返済し、ホッとしたまま、その後の事務手続を怠った、

 一般的には「返済は完了しました」との連絡で
「ホッ」としてしまいがちです。

 お金を借りて、その担保として、抵当権の設定がなされるのが
通常です。
 金融機関のお金は預金者の運用資金である為に、
担保かまたは与信」の範囲内で融資するよう、銀行法に
定められています。
 今で言う、「リスクの管理」の対策です。

 従って、印鑑証明書の提出が求められ、抵当権の設定が
行われます。
 しかし、その費用は借手負担となっています。
 信夫は、抵当権の削除の行為は、本人負担の為、
通常司法書士に依頼することになります。
 しかし信夫は、この手続きを放置したままだったのです。

 抵当権の設定は貸主のリスク負担回避の為行なわれ、
その抹消は借主の手続きとなります。
 設定と抹消は、問題になりやすいのです。
 権利者は誰か、義務者は誰かの問題です。
 借主が抵当権の抹消手続きを、行うべきでしょうが、
貸主(サラリーマン金融)も親切に教えて欲しいものですね。

 信夫は自分の土地に12年も抵当権が設定されたままだったのです。
 運悪く、サラ金は倒産していたのです。
 返済済の書類も紛失しており、現金化に間に合わなかったのです。

(参照)民法369・383・386