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  • 相談所物語

2020.06.21

自宅を売って新築資金の一部に当てようとしたが、売れずに困窮した・・・話【No.145】

 優二(仮称)は、築36年の古い自宅を売って、新築を建てることにした。

 宅地建物取引業者を通さずに、インターネット等で顧客を捜した。
 自分の旧家屋を広く知らしめれば、仲介料も払わずに高値で
売却できると考えた。
 自由社会に於いては、チャンスは広範囲と考えるのも無理はないかも
知れません。
 7ヶ月経つと買い主らしき人が現れた。

 他方、新築は老後を考えて、平屋を考えた。
 知人の紹介で、地元の大工さんに頼んだ。
 今住んでいる自宅も、買い主の条件は付いているものの、
売買契約を締結した。

 大工さんとの契約も締結した。300万円の手付金を支払った。
 基礎工事が始まる頃、自宅の買い主から、「買えなくなった」と
連絡が入った。
「勤め先が倒産した」とのことだった。

 ローン条項で、「借り入れが出来たら」と但し書きが書かれてあり、
優二も記名・捺印していた。
 金融機関は申込の時と借入時の支払能力が同一以上である事
条件なのです。
 買い主に悪意があった訳ではなく、借入ができない場合は解約できるとなっていた。

 彼は、新築中の建築は取り敢えず借り入れ金で建てることにして、
旧宅の売却を宅地建物取引業者へ依頼した。

 下取売買には、売買契約依存型・代金弁済型・交換契約型・仲介委託型等
いろいろな契約があります。
 契約は自由ですが、種々の条件があることを知った。

 専門業者に頼むと安心です・・・よね。

(参照)宅建業35・37 通産省通達(59・2・20)