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  • 相談所物語

2020.06.21

隣接者の主張に押され、自分の土地が少なくなってしまった・・・話【No.169】

 公夫(仮称)は、父から相続した土地を売却することにした。
 しかし、境界がはっきりしないので、現地を調べていた所、
隣接の人から苦情を受けた。
「他人の土地に勝手に入り込んで何事だ}と強く抗議された。

 相続以来10年近く放置していたため、測量士に相談したところ、
新しく測り直した方が良いとのことだった。
 調べると、公図も、測量図も明細なものは無かった。

 公図とは「地図に準ずる図面」と言われ、明治18年ごろの
ものが基本になっており、順次書き直されてきてはいます。

 又、土地の境界は不動産登記上の一筆の土地の筆界を示します。
 一筆一筆を線引しますが、当事者の同意の上でのことで、勝手に
線引は出来ません。

 当事者間に、意見が食い違いがある時は、裁判所にて境界確認訴訟
をして、判決にて境界を確定します。

 平成18年に、筆界特定登記官という組織ができて、なるべく
話し合いで決めましょうとなりました。
 期日としては6ヶ月~1年を目処にしましょうとのことです。

 土地家屋調査士の測量した図面に記名・捺印して解決するケースが
一般的です。
 当事者が実測図を作成してもらい、境界同意書に、記名・捺印し、
現場で境界杭を打ってもらう事が良いでしょう。

(参照)不動産登記66・81