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  • 相談所物語

2020.06.21

購入した土地の面積が売主の言う面積と異なっていた・・・話【No.175】

 春夫(仮称)は、高校を卒業してから18年・36歳で
念願だった不動産を手に入れる事が出来た。

 幼くして父を亡くし、借家住まいの母は女手1つで兄姉を
育ててくれた。
 春夫はコツコツ真面目に働き夢のマイホームに1歩近づいた
のだった。
 住宅雑誌等を買い求め、色々プランを描いてみたり、
住宅展示場を巡ったりした。

 土地を買って8ヶ月経った頃、設計士の所へ相談に行った。
すると、「この土地には希望する家は建ちません」と言われた。

 家を建てるには、宅地建物取引業法や、建築法、さらには
農地法等が絡んできます。

 彼が買った土地は、第一種低層住宅専用地域と指定され、
住居として理想的な場所です。

 12メートル以上の家は建てられず、常に陽がさすような
良い環境なのです。

 しかし、実際敷地を測ってみると契約書の面積と異なっていた為、
春夫は売主側に苦情を言った。

 相手が言うには「公簿売買」となっているとの返事だった。

 一般的には公簿売買が多く、実測して購入する事は、まだ
少ないようです。分譲地等は、実測売買となります。

 登記簿上の面積(地積)と実測面積は、必ずしも一致するものでは
ありません。

 最初の計画の建物は叶わなかったが、プランを練り直し、
より良い住まいを造る事で結果的に春夫は納得した。

 民法565条では、数量指示売買について書かれています。
 一定の面積、容積、員数等について代金が明示されています。

(参照)民565・566条