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隣人が自分の建築予定地のぎりぎりに、家を建て始まったが、違反ではないのか?【NO.181】
利行(仮称)は、三年前にマイホームの計画で土地を求めた。
その間、いろいろなプランを考え、住宅展示場を見たり、
建築中の家を見て廻った。資金も夫婦で一生懸命貯めた。
ある日、自分達が買った土地を見て驚いた。
隣りに建築中の家が自分達の土地ぎりぎりに杭打ちされていた。
利行は、家を建てる時は1メートルぐらいは
境界から離さなければならないはず・・・と思って、プランを書いていたのだ。
建てる予定の建築会社に聞いてみると、
「いろいろな条件によって異なります」と言われた。
「土地を買うときに重要事項説明書に、書かれているのでは?」とも言われた。
しかし、売主と相対で買い、重要事項の説明はなかった。
何の為に土地を買うのか特に話題にしなかった。
「急いで建築を中止して貰わないと、何の請求もできなくなります。」
と言われた。
民法は善悪を判断する為にあるのではないのです。
又、条文によって都合のよいように解釈される事は、
日常茶飯事に行われています。
今回の事例も、防火地域及び準防火地域では、外壁が耐火構造であれば
境界線に接していても建てても良いのです。
行政庁は、民法の条文に違反する建物について
監督権を発動することはありません。
建築着手してから一年を経過すると
請求できなくなり損害賠償のみが可能になります。
よく耳にする「時効」と同じく、時間の経過ということになります。
早いうちに隣接者と話し合いすべきでしょう。
(参照) 民234、建基65、都計9