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  • 相談所物語

2020.06.21

借家人の突然の破産により家賃回収の対策に困った・・・話【NO.184】

 春一(仮称)は、四戸建のアパートを中古で購入した。
 今の時代、これはと思われる利殖は思い付かず、
市街地のアパートなら財産になるだろうと思い買った。
 そして数年経ったある日、現在二ヶ月遅れの家賃滞納がある
A男が破産したと、破産管財人から書類が届いた。
 自営業として頑張っていたA男が突然破産してしまうとは考えもしなかった。

 春一はどう対策をとれば良いか考えた。
 貸しているアパートの家賃はどうすれば良いのか?
 収入の無くなった借家人から家賃は貰えるのか?等。
 A男とは直接賃貸契約をし、直接手渡しで家賃をもらっていた為、
対策が思い浮かばなかった。

 役所にも相談に行ったが具体的に対策はなかった。

 賃借人と、賃貸人の関係は、余程の場合を除き、
賃貸人は「持ってる者」、賃借人は「持たざる者」とし、
借家人弱者救済との立場に立たされます。
 賃貸借契約の信頼関係が損なわれたとの理由で、
契約の破棄や財産の保全措置等は勝手には出来ません。

 事業によるものか、私生活によるものか、破綻の原因はわかりませんが、
生活の基本は守らなければならないのです。

 借家人との連絡も密にとっておくことは大事であると言えます。

(参照)民法541・借地借家法30・破産法53